アジ(船)釣り

釣りサークルの年一回の豪華イベント。今年は釣り船でアジ釣りということになった。
船釣りをするときは「仕立て」というのが慣例だったが、参加者の不足から「コストパフォーマンスに乏しい」という思いがあった。

数日前まで暑い日が続いたことから、「合羽を着れば、その下は長袖一枚で十分だろう」と考えたが、これが甘かった。現地に着くや否や雨粒が落ち始めた。加えて雷鳴も。

雨風が激しくなった午後6時になって出港した。我々6人のほかに2名の客が乗っていた。港湾を出るとすぐに雨がやんだ。しかし波は激しい。3mくらいか。
停船して竿出しの合図が出た。特にタナを指定されなったので、着底から2mくらい巻き上げて開始した。
すぐに酔い始めた。ここ数年は船に弱くなっている。

何も掛からない状態で30分くらい経っただろうか。降り出した雨の中、不意に手応えを感じ引き上げると太刀魚の小さいのが掛かっていた。これを皮切りに釣れだすのか?
しかし全く反応なし2時間経っても反応なし。周りをみても同じような状況だった。

そうこうしているうちに、風雨にさらされた身体は合羽1枚の防寒では耐えられなくなり、釣果よりも身の安全を気にするようになった。「いま午後9時」を聞き帰港まで2時間はあることを知ると、絶望感に襲われたまま竿を納めて船内に倒れ込んだ。寒さで震えたまま寝てしまった。

プォー。汽笛で飛び起きた。納竿の合図だ。眠っていた2時間の間にメンバーはそれなりに釣れていたようだ。それでも例年とは程遠い釣果となった。自分も可細い太刀魚1匹だけとは随分と高い買い物となった。
次回の船はちょっと考えようかな。